大脳皮質基底核変性症(CBD)

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クッシング病 下垂体性ADH分泌異常症 網膜色素変性症 脊髄空洞症 下垂体前葉機能低下症 下垂体性PRL分泌亢進症 下垂体性TSH分泌亢進症 マリネスコ・シェーグレン症候群 神経軸索スフェロイド形成を伴う遺伝性びまん性白質脳症 脊髄空洞症 脊髄髄膜瘤 遺伝性ジストニア 神経フェリチン症 脳表ヘモジデリン沈着症 禿頭と変形性脊椎症を伴う常染色体劣性白質脳症 皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症 皮質下梗塞と白質脳症を伴う常染色体優性脳動脈症 神経細胞移動異常症 神経軸索スフェロイド形成を伴う遺伝性びまん性白質脳症 HDLS 前頭側頭葉変性症 ビッカースタッフ脳幹脳炎 BBE 痙攣重積型(二相性)急性脳症(AESD)

目次

<大脳皮質基底核変性症>はどんな病気?

大脳皮質基底核変性症(corticobasal degeneration ; CBD)は、脳の神経細胞が脱落するとともに、残存した神経細胞に異常なタンパク(リン酸化タウ)が蓄積してしまう病気で、典型的に症状が乏しいことから、他の神経変性疾患との鑑別が難しい疾患ともいえます。
また、特徴としては、身体の右側又は左側のどちらか一方に症状が強く出るということがあります。

CBDの主な症状としては、大きく「パーキンソン症状」と「大脳皮質症状」とに区別されています。

パーキンソン症状

巧緻動作障害

指先の細かい運動が困難になる(手の動きがぎこちない、橋が持ちにくい、細かい作業ができない、ボタンをとめにくい、お財布を出したとき小銭がうまくつかめない、ヒモが結べない 等)

安静時振戦

安静にしているときに手指の震えがみられる。
特に、片側の手足の末端に多く見られます。

筋固縮

筋肉がこわばって固くなり、手足がスムーズに動かしにくくなる。

姿勢反射障害

転びやすくなったり、歩行時に足を出しづらくなる。

大脳皮質症状

知能低下や人格障害等が例として挙げられる精神障害をはじめ、大脳機能が局在化していることから、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉、角回(かくかい)それぞれから様々な症状があると考えられます。

半側空間無視

大脳半球が障害されることにより、半側からのあらゆる刺激(視覚、聴覚、触覚等)を認識できなくなる。

運動失調

四股、体幹の随意運動を調節する機能が障害され、まっすぐに歩こうとしても偏ってしまうなどの症状が出る。

失認

一つの感覚を介して対象を認識することができない障害。

失行

運動可能なのにも関わらず、自分の認識している運動と違う行動を取ってしまう障害。

同名半盲

両眼の半側が見えなくなる障害。

<大脳皮質基底核変性症>の人はどれくらい?

正確な数字は不明ですが、日本では人口10万人当たり2名程度の大変まれな病気と思われます。
また欧米では人口10万人あたり5人程度とされています。
海外の一部の研究では、男性よりも女性に発症しやすいとの研究もあります。
大脳皮質基底核変性症の確定例は、40歳未満では報告されていません。

<大脳皮質基底核変性症>の原因は?

脳の前頭葉と側頭葉に強い萎縮が認められます。
また、淡蒼球や視床にも変性が認められます。
このような変性が起こる原因はまだ解明されていません。

研究者は、様々な遺伝的及び環境的要因だけでなく、老化に関連する要因を含む複数の異なる要因が障害の発症に寄与していると考えています。

<大脳皮質基底核変性症>は遺伝する?

大脳皮質基底核変性症に遺伝性はありません。

<大脳皮質基底核変性症>の経過は?

現在の医学では進行を止める治療法はなく、ゆるやかに進行します。進行の度合は患者さんによって異なりますが、発病後寝たきりになるまでの期間は5~10年が多いようです。

<大脳皮質基底核変性症>の治療法は?

大脳皮質基底核変性症の根本的な治療法はまだありません。
現在大脳皮質基底核変性症の治療として行われているのは、以下の対症療法です。

薬物療法

大脳皮質基底核変性症に直接効く特効薬はなく、症状ごとに薬剤が使用されています。

パーキンソン症状に対しえてはパーキンソン病の治療薬が使用され、ある程度の効果を認めることがあります。

作業療法

日常生活における動作の練習や環境対応、楽しみの提供を行います。
また、普段の介護者に向けての声掛けの仕方などの講習を行います。

理学療法

関節のこわばり予防や筋力の維持、バランス訓練により、身体能力の維持及び向上を図ります。
症状の進行度合いによって、車いすや歩行器を用いた移動形態の検討なども行います。

言語療法

構音障害に対して発声の練習などを行います。
近年、嚥下障害に対しては、摂食する携帯の工夫や指導、嚥下体操、経管栄養の指導も行っています。

<大脳皮質基底核変性症>の日常生活の注意点

大脳皮質基底核変性症の進行の程度には個人差があります。
多くの場合、発症後5~10年で寝たきり状態になり、その予後は不良です。
肺炎などが死因となるケースが多いため、全身管理には注意が必要となります。

 大脳皮質基底核変性症のケアにおいて重要なのは、生活環境の調整です。
転倒を予防するためのベッドの周辺環境を整えたり、手すりの設置や段差の解消等のバリアフリー化を行ったりといった配慮が必要となります。

また、半側空間無視に対しても、物の置き場所の工夫や、左側へ注意を向けるような促しが必要となります。

 誤嚥による肺炎の予防も重要です。誤嚥しにくい姿勢を取って食事をしたり、水分にとろみをつけて飲み込みやすくしたりといった工夫が必要な場合もあります。胃瘻や経管栄養の場合でも痰や唾液を誤嚥することがありますので、適宜吸引を行って誤嚥を防ぐ必要があります。

 病気が進行し、寝たきり状態になってしまった場合、褥瘡予防として、こまめな体位変換や、クッションを用いた体圧の分散、清潔保持のためのケアも行われます。

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参考文献

  1. NORD – National Organization for Rare Disorders, Inc.
  2. 難病情報センター – 大脳皮質基底核変性症(指定難病7)
  3. Adams SJ, DeTure MA, McBride M, Dickson DW, Petrucelli L. Three repeat isoforms of tau inhibit assembly of four repeat tau filaments. PLoS One. 2010;5:e10810.
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