ハンチントン病

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<ハンチントン病>はどんな病気?

ハンチントン病(英名:Huntington’s disease)は舞踏病やジストニア、協調運動障害、認知機能低下、行動障害など明確な表現型を持つ常染色体優性の進行性神経疾患です。
典型的に、30代での発症が多いですが、この障がいは乳児期から老齢期の間のいつでもあらわれます。

ハンチントン病は、手、足、顔、体幹に影響を与える不随意の筋肉の動きがジョジョに進行し認知プロセスと記憶が徐々に悪化するなど認知症のような症状があります。

常染色体優性遺伝 型式を示す遺伝性の 神経変性 疾患で、舞踏運動(体が自分の意志がないのに動いてしまう運動の一つ)などの不随意運動、精神症状、行動異常、認知障害などを臨床像の特徴とします。
これらの症状は気付くことが難しく、いつのまにか始まり、ゆっくりと進行します。
またこれらの症状は脳の特定の部分である大脳 基底核 や大脳皮質が萎縮してしまうために生じます。
これらの変化はCTやMRI等の画像検査で確認することができます。

ハンチントン病の症状は、チックや筋肉のジャーク(舞踏病の動きや舞踏病)などの制御できない急激な筋肉の動きが特徴です。
この障害は、協調性の喪失と人格の変化を引き起こします。
病気が進行するにつれて、話す能力が損なわれ、記憶が薄れ、不随意のぎくしゃくした筋肉の動き(舞踏病)がさらにひどくなります。
また、比較的ゆっくりと身もだえなどの不随意運動を特徴とするアテトーゼも症状のひとつとして含まれます。

障害が進行するにつれて、舞踏病は鎮静化し、運動の欠如(無動症)が生じることがあります。
認知症は徐々に発症し、進行します。
ハンチントン病の患者は、寝たきりや栄養不足の結果として肺炎を発症するリスクが高いです。

<ハンチントン病>の人はどれくらい?

欧州(ヨーロッパ)、西アジア、北アフリカ、西北インド系ではでは人口10万人あたり4~8人の患者さんがいると報告されていますが、日本の調査では0.7人と欧米の1/10です。
発症頻度が人種によりやや異なる傾向があるようです。
30歳くらいで発病される患者さんが多いのですが、小児期から老齢まで様々確認されています。
男女差はほとんど見られません。

一般に子供のほうが若い年齢で発病する傾向があり、この傾向は男親が病気である場合により目立つことが多いようです。遺伝性の病気なので、食べ物や、生活様式(趣味や運動をするしないなど)との関連はありません。

<ハンチントン病>の原因は?

第4染色体に局在している遺伝子(IT15 またはハンチンチンと呼ばれます)に正常には見られない変化が生ずることで発症することがわかっています。
遺伝子には4種類の核酸(アデニン・シトシン・グアニン・チミン)があります。
正常のIT15遺伝子の一部には核酸3個(シトシン・アデニン・グアニン)の繰り返し配列があり、トリプレット病のひとつとされています。
この繰り返し配列がハンチントン病の患者さんでは異常に伸びています。
この異常に伸びた繰り返し配列によって病気が起こることが明らかになりました。
しかし、長い繰り返し配列が生じる原因はまだ解明されていません。
ハンチントン病は常染色体優性形質として遺伝します。
古典的な遺伝病を含む人間の特性は、2つの遺伝子の相互作用の産物であり、1つは父親から、もう1つは母親から受け取られます。
優性疾患では、(母親または父親から受け取った)疾患遺伝子の単一のコピーが他の正常遺伝子を「支配」して発現され、疾患の出現をもたらします。
罹患した親から子孫に障害が伝わるリスクは、結果として生じる子供の性別に関係なく、妊娠ごとに50%です。

ハンチントン病は、第4染色体(4p16.3)の短腕(p)にある遺伝子の変化(変異)によって引き起こされます。
染色体はすべての体細胞の核にあります。
彼らは各個人の遺伝的特徴を持っています。
人間の染色体のペアには1から22までの番号が付けられ、男性の場合はX染色体とY染色体の23組が等しくなく、女性の場合は2つのX染色体です。
各染色体には、「p」と指定された短い腕と「q」の文字で識別される長い腕があります。
染色体はさらに番号が付けられたバンドに細分されます。

また、ハンチントン病遺伝子(HTT遺伝子)のCAGリピートの長さが長いほど若年発症の傾向が強まります。

<ハンチントン病>は遺伝する?

常染色体優性遺伝の病気の一つです。

病因遺伝子は4番染色体短腕4p16.3のIT15(interesting transcript 15)領域に位置するハンチンチン(huntingtin)タンパク質をコードするHTT遺伝子であり、第1エクソンコーディング領域の三塩基CAGの繰り返し配列(リピート)の伸長によって起こります。

<ハンチントン病>の経過は?

患者さんによって症状がかなり異なりますので、一概にいうことはできません。同じご家族のなかでも、症状や経過が様々なこともあるようです。一般には、社会生活を独力で送ることが困難になるほどに症状が進行するのには発病から10年以上かかるようです。

米国での研究では、ハンチントン病は典型的な罹患機関は10~20年で、死因としては低栄養や誤嚥性肺炎、窒息などがあります。
症状が発現してからは15~20年生存すると言われています。

米国では約30,000人がハンチントン病を罹患しており、さらに200,000人がこの状態を発症するリスクがあると言われています。
症状は、一般的に30歳から50歳の間に発症します。

高齢発症者では進行が比較的に緩やかだと言われています。

<ハンチントン病>の治療法は?

ハンチントン病の症状における不随意運動、うつ症状・神経症症状などには、症状を緩和するお薬はありますが、現在のところ根本的な治療法は残念ながらありません。
症状を緩和するためにお薬を使用する場合には神経内科専門医による症状のコントロールが必要です。
平成13年にこの病気の症状の一つである舞踏運動に効果のあるお薬が日本でも使用できるようになりました。
副作用もありますので、担当医とよく相談して服用する必要があります。
薬の効いている時間も比較的短いので、1日だいたい3回服用します。

2008年8月、米国にて食品医薬品局(FDA)は、舞踏症などの反復性不随意運動の治療にテトラベナジン(キセナジン)を承認しました。
これは、特にHD(多動)の症状に対してFDAが承認した最初で唯一の治療です。
このテトラベナジン(キセナジン)は日本でも2012年12月に承認されました。

ハンチントン病の他の治療は、症候性で支持的です。
様々な症状を一時的に緩和する治療法があります。
ハロペリドンなどの神経弛緩薬は、特に初期段階で不随意運動を部分的に抑制することができます。

<ハンチントン病>の日常生活の注意点

ハンチントン病は周囲の全面的な支援が必要となります。
そのことから、家族や周囲の方々は、食べ物をのどに詰まらせないよう、食べ物を細かく切ったり、ペースト状にして食べやすくするなど食事面出の栄養管理が必要です。
また、同時に身の周りを清潔に保たせるなどの衛生面での支援も欠かせないでしょう。
症状の進行に伴って、トイレや着替え、入浴などの基本的な動作の支援が必要になってきますので、衣食住に伴う備品や設備を整えておく必要もあります。

<ハンチントン病>の最新情報

Cell therapy in Huntington’s disease: Taking stock of past studies to move the field forward(2021)

Huntington’s disease: a clinical review(2017)

準備中

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